【vol.4】眼科専門医 阿久津 望美さん | 山本果奈×Specialist 子育てHAPPY LESSON | 栃ナビ!
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「子育てハッピーアドバイザー」山本果奈さん×栃木県で活躍する子育てのスペシャリストによる対談。質問や取り上げて欲しい人募集中。プレゼントも♪

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【vol.4】眼科専門医 阿久津 望美さん

全然違う!子どもの目と大人の目

望美 私からママたちに一番お伝えしたいことは、 子どもの目とは、大人の目と全然違うということです。

果奈 望美さんご自身も、3人のお子さんを持つママですものね。どんな風に違うんですか?

望美 例えば、検眼の仕方も違います。子どもはピントの調節力が強いので、その調節力を麻痺させる特殊な点眼薬を使う必要があるんですよ。

果奈 へ~!それは全然知りませんでした。

望美 そうなんです、意外と知られていないんですよね。なので、子どもの眼鏡をディスカウントの眼鏡屋さんなどで買うのは、あまりおすすめできませんね。
生まれたばかりの赤ちゃんの視力は未熟で、目の前がぼんやりと見える程度。その後成長するに従ってどんどん発達していき、その視力の成長は8~10歳くらいまでと言われています。この発達期間を過ぎてしまうと、治療をしても視力は発達しません。そのため子どもの弱視や斜視など目の問題は、なるべく早く専門医に診せる必要があります。また、発達段階の子どもの目は、非常にデリケート。眼帯や前髪などで隠されていることで、遮蔽性の弱視になってしまうこともあるんですよ。

果奈 子どもの頃って、前髪が長いとよく先生に注意されましたけど、こうした理由があったんですね。発達する大切な時期だからこそ、きちんとケアしなければいけないですね。

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望美 まさにそうです。ママはお子さんの目に問題がないか、日ごろからしっかり目を配ってください。とくに小さなお子さんは、見え方に異常があっても、自分で伝えることができません。目の問題は、早く発見して、早く治療することが何より大切です。

【注意すべきお子さまのしぐさ】
ひとみが白く見える、光って見える
目の大きさ、形がおかしい
目がゆれる
めやに、涙が出る
目の位置がおかしい、ずれる
まぶしがる
首を曲げる、頭を傾けて見る
片目をかくすといやがる
片目をつむる
目を細めて見る
TVを前で見る
顔を横にしてTVを見る
まばたきが多い

※社団法人 日本眼科医会「3歳児眼科検診のすすめ」より

子どもの目こそ、紫外線対策を!

果奈 眼科医のママとして、他に気を付けていることってありますか?

望美 やっぱり紫外線ですね。紫外線が肌に影響することは知られていますが、実は目にも大きなダメージを与えます。紫外線を浴びることで、大人になってから「白内障」や「黄斑変性症」といった病気になる可能性が高まるといわれています。成長期に受ける影響は、大人になってからより大きい可能性があるので、子どもの目こそ紫外線対策が必要なんです。ですから、紫外線の強い時期に外で遊ぶときは、つばの広い帽子をかぶり、サングラスをつけていただきたいですね。

果奈 そういえば望美さんのお子さんたちもサングラスしていましたが、そういう理由だったんですね。

望美 そうなんです。嫌がって外しちゃうことも多いですけどね(笑)。ここ(阿久津医院)でも取り扱っていますが、今はキッズ向けのサングラスもいろんな種類があって、けっこうおしゃれなんですよ。

果奈 ほんとだ~!うちの子の分、買っていこうかしら。

望美 ぜひぜひ♪欧米では、サングラスの着用を積極的に推奨していますし、少しずつですが年々紫外線量も増えているので、日本でもサングラスがおしゃれではなく、目の健康を守るための必須アイテムとして定着してくれたらと思っています。

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果奈 そういう想いから、今回のプレゼントに、キッズ用サングラスをご提供くださったんですね。

望美 そうです。お子さん目を守るお手伝いを、少しでもできたらと思っています。ぜひお使いください。

メガネと上手に付き合うことも大切

果奈 望美さんのお子さんも男の子でしょう。うちも男の子なんです。ゲームとかどうですか?ちゃんと時間決めてやってます?

望美 そうですね、一応ルールは決めてあります。「50の法則」というものがあって、50㎝離れても見えるサイズのディスプレイを、50㎝離して見て、50分見たら10分休む】と目にいいと言われているんです。ただちゃんと守ってるかといったら、どうかな(笑)。

果奈 そうそう!ゲーム・タブレット・スマホ・TV・PC…、子どもが大好きなものは目に悪いものばかり。ルールを作ったところでなかなか守らないし、私も含め、困ってるママってとても多いと思います。

望美 眼科医としていうならば、近視には遺伝素因と環境素因があって、遺伝素因もけっこう大きいんです。つまりいくら気を付けていても、近視になりやすい子っているんです。だから、メガネにあんまり抵抗感を感じて欲しくないな、と思います。子どもがメガネをかけると聞くと、この世の終わりみたいに感じちゃうママもいて…。

果奈 確かにメガネって、ちょっとネガティブなイメージがありますね。でももしかしたら、子どもがメガネになってしまったことで、「もう少し厳しくルールを守らせてていれば」とか、「自分のせいで子どもにメガネをかけさせることになってしまった」とママが自分自身を責めてしまって、受け入れづらいのかもしれませんね。

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望美 なるほど、そうかもしれませんね。でも、昔と違って手元を見ることが多い現代のライフスタイルでは、近視はいわば進化の一つともいえます。だから、そんな風にママが自分を責める必要はないと思います。

果奈 ママって子どものこととなると、自分のことより心配したり、気にしてしまうんですよね。それは愛情がいっぱいある証拠。だけど子どもの視力を気にしすぎて、ゲームなどに厳しいルールを決めて、守れなかった子どもを叱り過ぎていたとたら…叱られた子どもは「自分はダメなんだ」と“自己肯定感”が低くなり、叱り過ぎてしまったママも「また叱り過ぎてしまった」と自己嫌悪になってしまうかもしれません。
だからママは、「いざとなったらメガネでもいいじゃない。でもできたらルールは守ってね」くらいの余裕があったほうが、ママも子どもも笑顔でいられるかもしれないですね。長い人生、視力も勿論大切ですが、どんな自分であろうと、自分は自分で大丈夫と思える“自己肯定感”がやはり一番大切だと思います。

望美 本当にそう思います。実は私の子どもも2人、メガネをかけていますが、神経質にならずに、親子でおしゃれなメガネを選んだり、楽しいメガネライフを送っていますよ。メガネだけでなく、コンタクトレンズも日々進歩しています。視力の問題で、親と子の“自己肯定感”を下げてしまってはもったいない!メガネやコンタクトレンズと上手に付き合って、人生を前向きに楽しんでいきたいですね。


※1)望美先生が果奈さんの目を診察。「う~ん、両目ともとっても健康。問題ありません」
※2)キッズ用メガネやサングラスの種類が豊富でびっくり!「瞬足ブランドとかもあるんですね!」
※3)実はお2人は、中学・高校の先輩・後輩という間柄。お子さんの年齢も近く、話が尽きません。

スペシャリストへのQ&A

●「タブレットを使った学習をしているのですが、気を付けることってありますか?」(シナモン/30代)

望美 勉強でも遊びでも、目の負担という意味では違いはありません。トータルで一日の時間を決めて、休みながら使うことをおすすめします。

●「子どもが斜視では?と気になっています。今2歳で、病院に行くのはまだ早いといわれたことがあるのですが…」(お座りネコ/20代)

望美 対談内でもお伝えしていますが、なるべく早く眼科に行くことが大切です。小さいお子さんであれば自然と治る場合も多いのですが、まずは専門医に相談してください。早すぎるということはありませんよ。

「スペシャリストへのQ&A」では、質問を募集しております。
9月号のスペシャリスト:「株式会社Cooking&Glow」代表取締役社長 キッズ料理研究家・食育指導士 金原恵美さん
≫メールはこちらへ(期限:2017年7月末日)

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「阿久津医院」眼科専門医 阿久津 望美

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獨協医科大学眼科学教室卒業。現在、日光市今市の「阿久津医院」にて眼科専門医・PDT(加齢黄斑変性の治療)認定医として勤務。主に白内障を担当している。5年生と4年生の男の子、年長さんの女の子の、3人の子を育てるママ。


≫オフィシャルサイト「阿久津医院」

子育てハッピーアドバイザー 山本 果奈

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15年間に亘る人事採用の仕事を通して、大人になってからぶつかる心の問題の深刻さに気付く。自身の子育て経験も重なり、人格形成における子育て時代の重要性を知り、幅広く知識を探求。現在、「アンガーマネジメント」や「子育てハッピーアドバイザー」の資格を獲得し、生きづらさの改善、自己肯定感の大切さを伝える活動をしている。

◇保有資格◇
アンガーマネジメントコンサルタント/アンガーマネジメントキッズインストラクタートレーナー/子育てHATマイスター/全米NLP協会認定マスター心理カウンセラー 他多数

◇研修、セミナー実績◇
茨城県教育委員会/富士ゼロックス株式会社/栃木県立野沢特別支援学校/栃木県立国分寺特別支援学校/栃木県老人保健施設協会/ネッツトヨタ栃木株式会社 他多数

≫Facebookページ:「子育てハッピーアドバイザー」山本果奈

取材:2017年05月

※掲載内容は取材時の情報です。