vol.8 「クローバー　ボヌール」編

イラストレーターひらたともみのママ友ランチ日記

MENU：こだわり野菜のバーニャカウダ…1,500円・ハンバーグステーキ（200ｇ）…1,000円（※）・カイノミステーキ（A100ｇ）…1,680円(※）
(※）平日ランチなら、サラダ・ライスorパン・食後のドリンク付

ひと回り年下！育休中の親戚のYちゃん

久しぶりにおいしいステーキを食べました！ランチタイムに！上質の！ボリューミーな！大田原市郊外にある「Cafe＆Restaurant　クローバーボヌール」。烏山市にある「クローバーステーキHOUSE」の姉妹店だそう。

小さな川沿いののどかな風景の中にある、プロバンス風の外観。店内は洗礼されたお洒落な雰囲気で、カフェ・レストラン・バーの3つの空間に分かれている。一歩店内に入ると、つい「わぁ～♥」と声があがるほどインテリや演出も粋！「あら。ステキなテーブル♥」と指させば、「あ。これは支配人の手作りでして…」とスタッフに返され、またまた「あらま。こちらの照明もかわいい♥」とつぶやけば、「はい。こちらも先日支配人が作りまして…」と耳を疑うこと数回…。「あれ？支配人って家具職人でしたっけ？」と言いたくなるほど早速ド肝を抜かれる。（ホント、プロ並み！）

今月、落ち着いた雰囲気のお店で、落ち着きのないアラフォーイラストレーターとランチをしてくれたのは、Yちゃんと長女のAちゃん（8ヶ月）。会った早々、久しぶりの再会でテンションマックス！はしゃぐ私に「えっ？…ともちゃん、そんなキャラだったけ？」の第一声…からの～ランチ！

Yちゃんと私は親戚。私よりひと回り年齢が下ということもあって、Yちゃんが生まれたばかりのことも覚えている。赤ん坊のころのYちゃんは、それはそれは色白で、丸顔のコロコロとした愛想のいい子。笑うと目尻が下がる赤ちゃんで♥…って…アレ？娘、そっくりじゃんー？Yちゃんの赤ん坊の顔と同じよ～ん！どっかで見たことあるわー！と、ウキャウキャする私。人見知りしないAちゃん（生後8カ月）に「どこのおばはん？」と言わんばかりに穴が開くほど見つめられる。もうね、赤子ってすごい！瞬きの回数が少ない。じっとみるね。私の顔のしわを数えているんじゃないかとね。お返しに私もじっとみてやろうと思ったけど、ドライアイ。敗北。チーン。

「バーニャカウダ」をシェアしながら、「カイノミステーキ」をいただく。「やわらかーい！」思わずYちゃんとハモった。なんだろな。お肉は大好きで昔からよく食べるんだけど、ここ最近、加齢なる（華麗なる）年齢に差し掛かってきた感が五臓六腑にあり、「50ｇでギブ！」とか、「丸一日脂の後遺症でヤラれた！」とか、一抹の寂しさを覚えることが増えてきてたんだけど、これは違う！すんごく旨い！旨いし、さっぱりしているし、できることなら再びディナーでワインと一緒に食べたい！（むろん五臓六腑の後遺症なし！）しかもランチセットで1,000円台って…すごくない？

ボヌール人気メニューの「ハンバーグ」が運ばれてきたころ、Aちゃんがグズり始める。「眠くなったかなぁ～」といってYちゃんが抱っこすると、安心したように静かになった。
古い話だがYちゃんも私も複雑な家庭環境で育ち、幼少のころはとても苦労した。「大人の事情」に振り回され、誰がみても「グレて当然」の環境だったけど、私もYちゃんも、横みちに反れなかった。私は「グレるほどの根性がなかった」に尽きるけど、武骨で一本気なYちゃんはコツコツ勉強し、大学を出て小学校教員になり、このランチ翌日から育休明けで復職するという。なんたる頑張りっぷり！

育った環境や社会を憎んでやけっぱちに生きることは簡単だ。簡単だがそれは虚しいに尽きる。そこそこのお金があって、年頃になったら結婚して、結婚したら子どもがいて…などとざっくりとしたレールは誰にしもあるわけじゃない。「あって当たり前の平凡な暮らし」とか心底思っている、スネかじりの若者がいるらしいけど、平凡とか普通のために「一生懸命」の人は最高に強くて美しく、常に尊敬の値に等しいと思っている。帰り際に「子育ても仕事も頑張りたい」というYちゃんの「一生懸命さ」にグッときながら、ふと、保育園に預けている娘に会いたくなった。大沢たかお似の旦那様と結婚し（なんちゃって大沢たかおと呼んでいる）、Aちゃんが生まれ、実家家族と同居して8人家族になったというYちゃん。まさに家族の黄金期とな！

Yちゃん、いつまでも「ともちゃん」と呼んでくれい～！嬉し！