宇都宮市
日光街道は宇都宮の北、低い山々に囲まれて田んぼや林檎畑が広がる篠井。今では日光市と宇都宮市に別れたが、此処は昔からうどんで知られた地域である。この篠井に最近ラーメン屋ができた。ラーメン評については他者に譲り、店主が構想に十年かけたという拘りの店舗について紹介する。外観はクラシックな栃木の蔵様式だが黄色の壁がモダンでラーメン屋らしい。門柱や玄関周りに大谷石をあしらい栃木らしさを演出。店内の床にはふしのある無垢の杉板、柱には極太の杉を使い天井は驚くほど高い。古民家をイメージしたという造りは、全て県産材を使い塗りは店主自ら仕上げたというから驚きだ。ここまで拘った理由は『古くからある日本建築の良さを感じて欲しい』からだそうだ。最後にラーメンについて尋ねると『当店のラーメンは気楽に楽しんで食べ下さい』『ラーメンに拘りはない』と話す店主、野州の男はどこまでも自然体である。