maffinmanさんから益子町への投稿クチコミ | 栃ナビ!
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手前の建物は現在は空っぽで神様は後ろに引っ越した様子です。後ろの覆い屋の中に二社あり小さい覆い屋の方に七福神が祀られ大きい覆い屋の方にお稲荷様が祀られておりました。その神社にまつわる民話があります。腕のいい茅葺職人であるカンさんは真面目で働き者で親切で誰からも好かれておりましたが酒と女にはことのほか弱い人でした。ある秋のこと仕事で旦那様に酒を振る舞われたにも関わらず帰りに酒屋ではしご酒をしました。いい気分で歩いていると茨城から来た魚屋に声をかけられ藁包み一杯のサンマを買い女房の待つ家に急ぎました。峠にさしかかり誰かついて来るような気がしたので後を振り返ると若く綺麗な女の人がついてきていました。だんだんカンさんにすり寄って来て一緒に世間話に花を咲かせ稲荷塚あたりまで来たら急に周りが真っ暗になり女の人も消えてしまいました。すっかり夜も更けてから家に着いたカンさんはサンマを土産に買ってきたと言うなりすぐに寝てしまいました。女房は藁包み開けてみると酷く傷んだサンマが二、三匹とあとは頭と尻尾だけしか入っていませんでした。次の日にそのことで喧嘩になりました。カンさんは片付けるのを忘れたから猫にでも食い散らかされたと言い女房は稲荷塚あたりで女狐にからかわれたんだろうと言い返しました。もしかするとあれがとカンさんは思い村の老人に打ち明けるとお稲荷様の戒めだから今後は心を入れ替えますと油揚げを持ってお参りするがいいと言われました。早速に豆腐屋に行きましたがあいにく油揚げがなく豆腐を買ってお供えすると二度と狐に会わなくなり早く家に帰るようになりました。こちらの稲荷様は油揚げでも豆腐でも御利益があるというお話です。ご近所の方に豆腐をお供えするのですかと伺うと豆腐はお供えしたことがないことと現在はお祭りの時だけお供えすることも分かりました。(御寿田稲荷神社)

  • 訪問日:2023.07.22

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"ぐッ"ときた! 18

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