小山市
1735年造立の高さ4.7mの宝篋印塔(下野市文化財)です。黄梅寺に伝えられる話があります。お寺に見龍という立派なお坊さんがいて村人に慕われておりましたが亡くなってしまいます。その死を悲しんでコノ世に生まれる時は黄梅寺の和尚さんになって下さいとの願いを込めお坊さんの背中に墨で黄梅寺と書き葬りました。何年か経ち吉田村の三人が伊勢の大神宮にお参りに行き大津の宿を出るとまもなく大きな黒牛に出会いました。牛は三人を見るとピタッと止まり牛追いが追っても引いても動かず三人の方を見てポロポロと涙を流しております。村人が背中を見ると黄梅寺の字が。お坊様の生まれかわりだと分かった三人は餌や水をやりお念仏を唱え別れを惜しみながら立ち去ったというお話です。残念ながらソノ黄梅寺も案内板のみに記されているばかりで山門すら残っておりません。ですが大型の宝篋印塔が盛り上がった丘の上でお寺があったことを証明しております。全ての部位が凝った作りで当時の黄梅寺の繁栄が偲ばれる塔です。