「子育てハッピーアドバイザー」山本果奈さん×栃木県で活躍する子育てのスペシャリストによる対談。スペシャリストによるプレゼントもお見逃しなく♪
【vol.23】栃木SC 育成部 久米 洋司さん(右)/久保田 圭一さん(左)
子どもたちの行動に〇と△はあっても×はない!
果奈 今回は、栃木サッカークラブ(栃木SC)が運営するサッカースクールのコーチお2人に、お話をお伺いしたいと思います。まずは、スクールのことを詳しく教えてください。
久米 現在、県内全域に10スクールあり、全校合わせると約600名ほど在籍しています。スクールは、『キッズ年代(年中・年長)』、『小学1・2年生』・『小学3・4年生』・『小学5・6年生』と4クラスに分かれています。
果奈 年中・年長からスタートできるんですね。例えば、どんなレッスンをするのでしょうか?
久米 この年齢の子たちは、体を自由に動かして、スポーツの楽しさを知ることが大切なんです。無理やり何かを教えたりするよりも、遊びながらいろんな動きができるよう心がけています。
果奈 確かにそうですね。習いごとって、楽しくないと続かないですもんね。
久米 小さい子だけじゃなく、スポーツは仕事や勉強じゃないので、楽しくなくちゃダメだと思っています。自分で考えてチャレンジして、失敗しても、次に工夫する。このプロセスが楽しいんです。だから、「こうしなさい、ああしなさい」と口出ししないように気をつけています。
果奈 そういったプロセスを経ることで、自分に対する自信も育つんですよね。とくにこの時期は、“自己肯定感”という心の土台をつくる大切な時。コーチや親に「これしなさい、あれしなさい」と言われ続けていると、人に言われないと動けない、自己肯定感の低い人間に育ってしまうでしょう。
久米 おっしゃる通りですね。「自由に動いていいよ」って言われて動けない子は、黄色信号かもしれません。親御さんがいろいろ言いたくなってしまうお気持ちもよくわかりますが、もう少し子どもに任せてあげてみてください。きっと大きく成長してくれると思います。
果奈 一歩下がって見守るって意外と難しいんですよね。とくにそれが自分の子どもだったりすると。私も改めて気をつけたいと思います。
久米 それから、子どもを指導する際は、言葉の選び方も大切にしています。スポーツにおいて、子どもたちの行動に〇と△はあっても×はないと思うんです。×と思えるような行動にも、必ず子どもなりの意図があります。その子の性格から意図を汲んで、「本当は〇〇したかったんだよな。でも●●の方法もあったし、◎◎の方法もあるかもな」とアドバイスするようにしています 。「あれは×だった」という言い方は決してしません。
果奈 ふだんの子育てにも使えるテクニックですね!子どもは思いを言葉にしてもらうことで、自分が認めてもらえたと感じ、アドバイスも前向きに耳を傾けるでしょう。
久米 子どもたちを教えるとき、いつもこう思うんです─「子どもたちはまっさらな白紙だ」と。何をどう書いても自由。それで描きだせる子はいい。でも、ちょっとだけ導いてあげる必要がある子もいます。その時は、書き出しやすくするための薄い線を引いてあげよう。ところが、太い線を描き「ここはこの色でぬりなさい」と、“ぬりえ”にしてしまう親や指導者がたまにいる。それだと、大人が描いた以上のものは決して生まれないし、子どもの意志も個性も可能性も台無しにしてしまうんです。
果奈 私も賛成です。抑圧的な保育者と見守る保育者では、後者のほうが子どもが大きく伸びるというレポートを読んだことがあります。久米コーチなら、心から安心して子どもをお任せできますね。コーチはどこかで幼児教育などを学ばれたんでしょうか?
久米 幼児教育を専門的に学んだことはありませんが、栃木SCのスクールコーチは全員、日本サッカー協会のライセンスはもちろん、「栃木SCアカデミーセンター」でも心理学などを組み込んだ指導法を学んでいます。あとは経験でしょうか(笑)。私たちコーチは、サッカーを愛する子が一人でも増えることで、栃木のサッカーシーンを一緒に盛り上げていけたらと思っています。
果奈 栃木SCのサッカースクールなら子どもの自己肯定感を育みながら、スポーツの楽しさを教えていただけるとわかりました。本当にすばらしいスクールだと思います。
サッカーは最も“自由”なスポーツ!
果奈 久保田コーチは、中学生の女の子を指導されているんですよね。未来の「なでしこジャパン」ですね!
久保田 おっしゃる通り、「なでしこジャパン」の活躍もあって、女子の競技人口も増えてきています。少し前までは中学生の女子チームは栃木SCだけだったのですが、今は数チームに増えましたし、女子サッカー部がある高校も増えていますね。
果奈 女の子を教えるのと男の子を教えるのに、違いってありますか?
久保田 そこまで大きな違いはないのですが、女子は男子に比べて、責任感が強くて、まじめな子が多い気がします。言われたら、その通りのことを一生懸命やろうとするんです。なので時には、忘れがちな”スポーツの楽しさ”を思い出してもらえるよう、指導を工夫しています。
果奈 栃木県出身の「なでしこジャパン」である、鮫島選手&安藤選手に続く、未来のスターが生まれるといいですね。
久保田 来年に控えた2020年の「東京オリンピック」では、サッカーは新設される国立競技場を含め、6つの会場で競技が開催されます。これを機会に、女子サッカーもますます盛り上がってくれることを期待しています。
果奈 実はうちの息子もサッカーをやっているのですが、野球やバスケやテニスなど数あるスポーツの中で、どうしてサッカーがこれほど人気なんだと思われますか?
久保田 う~ん…“自由”なところですかね。
久米 私もそう思いますね。サッカーってとってもシンプルなんです。味方も相手も全員が一度にコートに立って、ボールをゴールに入れるだけ。誰がドリブルしても、誰が攻撃しても、誰が守ってもいい。誰がやってもいいからこそ、自分で考える。そしてチームのために動く。サッカーは最も自由なスポーツかもしれません。
久保田 自由だからこそ、個人のメンタルやフィジカル能力はもちろん、チームメイトとのコミュニケーション能力が必要されます。サッカーは人としても成長させてくれるスポーツだと思います。
果奈 なるほど!コーチお2人のお言葉で、サッカーの魅力に改めて気が付きました!なるほど、だからこそ世界中で、子どもから大人までたくさんの人に愛されているんですね。息子のサッカーもますます応援したいと思います。
久米 「サッカーが大好き!」「将来サッカー選手になりたい!」という子にこそ、私はいつも「子どものうちは、いろんなことを経験したほうがいいよ」と伝えています。サッカーだけじゃなく、木登りやマット運動や芋ほりやゴルフや…いろんなことを。そうして学んだいろんな動きが、のちのちサッカーに活かされるからと。繰り返しになりますが、サッカーは自由で楽しいスポーツです。老若男女問わず楽しめますので、ぜひ機会があったら気軽にチャレンジしてみてください!
※1)経験豊富で子どもを第一に考える久米コーチとすぐに意気投合!「久米コーチに教えてもらえるお子さんがうらやましい!」と果奈さん。
※2)笑顔の爽やかな久保田コーチに、ボールの蹴り方を教えてもらう果奈さん。
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栃木SC 育成部 スクールマスター 久米 洋司
2002年にクラブに入ってから、今年で17年目。楽しいレッスンと確かな指導力で、保護者からの信頼も篤いベテランコーチ。栃木SCスクールでの指導はもちろん、栃木県内の指導者育成にも携わり、後継者の育成に多角的に取り組んでいる。
資格: JFA公認A級U-12ライセンス、JFA公認キッズリーダーインストラクター、47FAインストラクター
出身地: 群馬県
生年月日: 1979年7月4日
担当スクール: 作新学院大学、鹿沼(火)、スキルアップ、宇都宮(木)
栃木SC 育成部 レディース監督 久保田 圭一
JFL(日本フットボールリーグ)での選手経験や、J1クラブの育成世代への指導歴など、その経験は多彩で豊富。栃木SCレディース監督2年目でありながら、2年連続全国大会出場へ導くなど、確かな指導力に定評がある。
資格: JFA公認B級ライセンス、
JFA公認キッズリーダー、
JFA公認フットサルC級ライセンス
出身地: 群馬県
生年月日: 1985年1月24日
担当スクール: 宇都宮大学、宇都宮(木)
子育てハッピーアドバイザー 山本 果奈
15年間に亘る人事採用の仕事を通して、大人になってからぶつかる心の問題の深刻さに気付く。自身の子育て経験も重なり、人格形成における子育て時代の重要性を知り、幅広く知識を探求。現在、「アンガーマネジメント」や「子育てハッピーアドバイザー」の資格を獲得し、生きづらさの改善、自己肯定感の大切さを伝える活動をしている。
◇保有資格◇
アンガーマネジメントコンサルタント/アンガーマネジメント キッズインストラクタートレーナー/子育てHATマイスター/全米NLP協会認定マスター心理カウンセラー 他多数
◇研修、セミナー実績◇
茨城県教育委員会/富士ゼロックス株式会社/栃木県立のざわ特別支援学校/栃木県立国分寺特別支援学校/一般社団法人栃木県老人保健施設協会/ネッツトヨタ栃木株式会社 他多数
≫Facebookページ:「子育てハッピーアドバイザー」山本果奈
取材:2018年12月
※掲載内容は取材時の情報です。